渋谷はいい年した大人でも若者になれる街だった話

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生まれて初めて渋谷で丸一日遊びました。ミーハーオタク心で遊びにいったら、とにかくパワーに溢れるすごい街で感動したので記録します。

 

2018年6月30日。わたしはカジノ柄のアロハ、ふゆもりさんは黄色い花柄のアロハに玉虫色(他に形容しがたい)の丸サングラスとかいう浮かれポンチな格好で渋谷の街で落ち合いました。お互いキメてんなと思いました。太陽が上がりに上がりきった13時でした。アッッッツ。

 

渋谷駅は何年ぶりだろう。旅行でちょっと寄った学生の頃ぶり?去年東京に越してきたわたし、渋谷センター街でしっかり遊んだのは初めてでした。スクランブル交差点から見えるマルキューに、行き交う人々のカラフルさに震撼する。ここが若者の街、渋谷。サンサン照りの太陽がふゆもりさんのサングラスにギラめいて、我々もカラフルに溶け込んでいるのだと思った瞬間力がみなぎってくる。ちなみにわたしたちはとっくの昔に学生を終えたいい大人である。
この辺りからすでにテンションは上がる一方で、わたしたちは頻繁に「派手なアロハで昼間から渋谷を闊 歩している!」という非現実を口に出して噛み締めた。わたしは高揚が抑えられなくて度々「ディズニー ランドか?」と口走った。ディズニーランドではない。

 

渋谷にきたのは、言うまでもなくヒプマイのシブヤ・ディビジョンにハマったからです。レペゼン・シブヤ「Fling Posse」の3人が、カラフルな夢を食べながら全力で生きる街。彼らが見ている世界を見て、空気を吸ってみたかった。偶然にも約束していた日の前日、新譜の試聴がきていた。飴村乱数くんが「夢色に染めちゃうから近くに来なよ」と手を差し伸べてくれていた。上昇するボルティジ↑↑↑である。

 

当初、「人間関係」というエモい(夢野幻太郎みたいな)店名のカフェに入りたかったんですが、席が混み合ってたりなんだりで近くのスペイン料理店にシフトチェンジ。このときからもうわたしたちは「昼間から酒を飲むぞ」という気概に満ちていた。なぜならカラフルなアロハだから。カラフルなアロハを着て、カラフルな人波にたかが十数分揉まれただけでわたしたちはもう立派なパリピになっていた。否、「昼間から酒を飲んでいる人間」になることで、渋谷のパリピたちの仲間に入りたくてしょうがなかった。

 

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2軒目ではマンゴーパンケーキと色が可愛いだけのお酒をキメる。パンケーキおいしい!(口に入れたとたんなくなるゼロカロリーの食べ物)恐れずにこの言葉を使うんですが、フォトジェニック&インスタ映えのお店を選んで入りました。隣に座ってたライトなロリィタちゃんは何度も角度を変えてパンケーキと自 分の写真を撮っていたし、反対隣のオネーさん2人組みは色が可愛いだけのお酒を乱雑に並べて、4人がけのテーブルのソファ側に気だるげに2人並んで掛けていた。夢みたいだと思ったけど、渋谷の女の子たちにとってはえらく普通の現実なんだと思ってエモかった。

 

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そしておもむろにマルキューに向かう。このあたりですでに渋谷センター街を3往復くらいしている。

マルキュー!ここは乱数のオネーさんたちの中でも若年層のオネーさんがひしめきあう強い城。ギャルの店員が「2点以上お買い上げで店内全品20%オフです!」「今なら合計からさらに10%OFF!時間限定です!」と声を張って洋服タタキ売りをしていて、普段お世話になってる最寄のルミネとの活気の差に感激する。若いの一言で片付けていいのか、とにかく元気でカワイイ。どこを見てもカラフル。夏なのがまたさらによかった。蛍光カラーのTシャツにクリア素材のバッグ、ド派手な水着。店内に流れるきゃりーぱみゅぱみゅが購買意欲を掻き立てる。そしてなにより(若者ターゲットなのだから当たり前だが)安い。どの階のお店もお手ごろ価格の商品が並び、お小遣いをやりくりしてがんばっておしゃれしたいみ~~~んなを応援しているみたいでわたしはぐっときた。関係ないけど「みーんなトモダチ、みーんなアイドル!」のプリパラは経典にしている。涙腺が弱いので思い出して泣いた。何かになりたいみんなを応援する街。カワイクなりたい子、マルキューにおいでよ。。。

 

そのあとは古着屋を見たり個室居酒屋で延々マシンガンオタトークをするなどしても永劫にエンジンがかかりっぱなしなので、シブヤ・ディビジョンの城a.k.a聖域カラオケの鉄人渋谷道玄坂店でオールを決めることにしました。ここから朝5時くらいまでは普通なので割愛します。

 

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朝!オハヨー!カラ鉄を出ると飲食店のごみが大量に外に出されていて、有栖川帝統くんがよく寝ているベッドがたくさん出来上がっていた。5時にフリータイムを追い出されたわたしたちですが、元気いっぱいがとまらない。酒も飲んで寝てないのに元気いっぱい!ラーメン!朝ラーメンだ!!!とラーメン屋を捜し歩く。
その道中ですよ、普段新宿か最寄り駅で飲むばっかりだったわたしなんですけど、歩いている人間がみな若い!!いや、年齢もそうなんですけど、服装とか歩き方とか、若いんですね。元気?楽しそう?傍ら、ひしめくゲロ。ゲロ。ゲロの海。なんなら今目の前で空き缶に向かって盛大に吐いた奴。さすがにキャパオーバーであふれとったで。段差にうなだれて座っているお兄さん、壁に持たれてだらしなく胸元と口を開けて宙をあおいでいるお兄さん、明らかにホテル帰りのアベックでもさっぱりと距離を保っている組とべたべた手をつないでいる組の差。日曜朝5時の渋谷がもし100人の村だったら、120人が酒を飲むか飲ませるかしていた。中でも1番エモかったのは、ごみお掃除のみなさんに囲まれながら植え込みで腹出して寝てたお兄さんですね。乱数と幻太郎がごみ掃除ボランティアだったらお前もろとも袋に入れられてたぞ。

 

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幸楽苑に入りました。この時間っていうて店内死んでると思いませんか。わたしは死んでると思ってた。過去に経験のある朝ラーメンてゲロ吐くかどうかのせめぎあいの中で食うか、眠くて覚えてないかみたいな夢幻的なイベントだったし、店員もマジクソめんどくせーーー顔してるわで死んだ空間の思い出しかなかったんですよ。渋谷はすごいな。いや、渋谷だけじゃないかもしれんしこの店の今朝の調子がよかっただけなのかはしらんけど。
たくさんのお客で穏やかに活気付いた店内、ほとんど満席。テーブルには人数大目のグルー プ(死んでる人もいるけど静かに床に座って寝てた。たまに目が合う。おもしろ)とか、2ー3人組の若者数組とか。ハ?て半笑いし てたら、入れ違いに出てきたリーマンに「オヤスミ!いい夢を!」って笑顔で言われたので「オヤスミ~~」って両手をひらひらした。大学ん時やったイベントの着ぐるみの手伝いを思い出した。なにせ今のわたしはアロハを着ているので、明るいのだ。席についても嘘みたいな空間にハハハ、みたいな笑いが止まらない。興奮が隠し切れない。クラブ帰りの オネーさんたちも、お勤め帰りのオニーさんも、パリピ集団も、大人も、穏やかにラーメンを食っている。ふゆもりさんなんか食べれるかな?半ラーメンとかあるかな?とか言ってたくせに、お互い普通のラーメン頼んで、普通においしく食べきった。テンションがそうさせた。楽しい、楽しい。渋谷・・・最高ーーーーーーー!!

 

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余談ですがわたしはヒプマイ歴2ヶ月とかです。精神直結カスタマイズ歴になると1ヵ月半くらい。帝統を1番ご贔屓してるので、先人がまとめてくださるヒップホップ知識あれこれに加えてパチンコ必勝ガイドやアカギ読んだり麻雀を履修したり脳みそが常にハイになってる自覚はあるのですが、グラフィティが主張する路地裏を歩いて高揚する感覚を覚えたのは人生初でした。路地裏こわいやん。なんで全員アロハビーサングラサンでタバコ吸っとんのや。なんならパチンコ屋や代々木公園の水道、差し入れでもらったじゃかりこ、なぜかほの暗い木陰で開かれるピクニックの写真、自分だけ定食セット頼んで友達が焼きおにぎりだけだった瞬間に高揚する日が来るとは思ってませんでした。わけが分からないと思いますが、これは全部ジェネリック有栖川帝統です。

わたしが今までハマったジャンルは自分の中ではどれもファンタジーでした。私が生活する延長世界に生きているなんて思ったことがなかった。彼らは彼らの世界で生きているのだと思っていたし、なんなら神格化もしていた。ふゆもりさんに言われたことを思い出すんですが、そういえば、わたしがこれまで描いた二次創作漫画でキャラが食事するシーンはほとんどといっていいほどなかった。食卓を囲んだりお菓子を差し入れしたりの描写はあっても、食べ物はあくまでも画面をにぎやかにする手段であって、コマから切り取っても差し支えのない程度だったかもしれない。でも、実在する地名でキャラが生きているジャンルにハマって初めて、うまそうに食べ物を食べる姿を描きたいと思った。いや、ただ推しが帝統だからかもしれないです。だって私が生活する延長世界に彼らが見ている世界があるんだ。飯食って寝て、みたいな基本の姿形が浮き彫りになる。だから差し入れでもらったじゃかりこは「パチンコの端数の景品」だったし、なぜかほの暗い木陰で開かれるピクニックの写真は「帝統が大勝ちした日に奮発してお惣菜を買ってきたけど食べる場所がなくて公園に広げた図」(これはしみさんのツイッター!)だったし、自分だけ定食セット頼んで友達が焼きおにぎりだけだった瞬間は「幻太郎が素寒貧の帝統に施してやった瞬間(あとで遅れて焼き鳥がくる)」だった。

 

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だいぶそれたんですが、渋谷は本当に楽しかったです。また派手な格好をして遊びにいきたい。といったら、ふゆもりさんから北千住の古着屋で戦闘服を揃えてから渋谷に戻って遊ぶコースが提案された。ぜひ実践したい。乱数の愛する「きらきらヒカル僕たちの谷」。ご招待してくれてありがとう、だれもが元気になれるカラフルな夢色の街だった。乱数の言う「世界はもっと面白いはずじゃない?」を全身で浴びた。エモで締める。

 

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おまけ。ポッセがポーズ決めてたり有栖川帝統が捨てられていそうな場所。

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